疲れた時に聴く曲がある。

フジコヘミング演奏 ショパンの「ノクターン第2番」




4歳から10年間ピアノを習っていたけど、特にクラッシックに詳しいわけでも、
CDをコレクションするでもなく、なんていうか普通にある感じ。
たまにyoutubeで聴きたい曲をぐぐって聴く。

フジコヘミングの弾き方についてよく言わない人がいるが、
まるで人生を歌うように弾いてて、私は好き。

今回疲れがひどくて聴いてたのだけど、いろいろ思い出して、
ノクターンを聴きながら、泣いた。


4歳の時言ったそうだ。

「ピアノ習いたい」って。

多分その頃ピアノを習うのが流行ってて、近所の子達も行ってたんだと思う。
ぼんやり、だけどはっきり覚えてるのは、初回の日、順番を待ちながら皆が弾くのを見てたら、スラスラ弾くもんだから、帰りたくなったのだ。

なんで、楽譜のその音がどこかわかるの?・・・って。

そりゃそうだ、自分は初めてだけど、その子達はすでに何度か通ってるんだから。


自分から習いたいと言ったくせに、1週間全く練習せず教室に行くもんだから、
5分くらいで「やり直し」と終わらされることも何度かあった。

隣り町から来てた同い年の女の子は、お母さんがついてきてたから、
それはそれは丁寧に見てもらってたな~ 私は近所だからもちろん一人で行ってたし。

あの頃から差別を感じてた。


中学2年生になって、親にがんじがらめにされることに反発しだし、
授業もさぼったりしてて、そんな時その年の発表会の楽譜を渡された。

私に与えられたのは「銀波」という曲。


なんで私がこれ弾かなきゃいけないの?・・・・・


その曲は、その女の子が前の年に弾いた曲だったのだ。
一旦持ち帰ったが、次の週、先生に曲を替えて欲しいと直談判した。

そして、貰った曲がベートーベンの「月光」


でも、、、、発表会に出ることはなかった。


それから私がピアノをまた始めたのは、20歳の頃。
どうしても弾きたい曲があって、楽譜を買って自宅で毎日毎日練習した。

その曲はピアノ教室で一番上手で師範の資格も取れるけど、
年齢が満たない、と言われてた人が発表会で弾いた曲。


ベートーベン「テンペスト」




完璧を要求する母親は、何かと私に言ったのだ。

「何一つ物になってない」と。


資格を取れるまでやらないと認めて貰えないのだ。

妹は、習うのが嫌でピアノ教室の日には、どこにも姿が見えなくなってたそうだ。
何もしない妹は何も言われず、期待はずれだと見捨てるような物言いをされるのはいつも私。


それからは、ピアノのふたを開くこともほとんどなくなった。
そんなある日、母が言った。

「ピアノ売ったら」

「絶対嫌!」即答した。

「あんたが買ったんじゃないでしょ、私がお金出したんだから」
そう言われた。


ピアノを習いだした最初の1年は、オルガンで練習をしていたのだけど、
音が残るのでやはりピアノじゃないといけない、ということで買ってもらったのだけど、
母が内職のお金でローンで買ってくれたのだ。


「これは私のピアノ!絶対に売らない!!!」


記憶にないけど、私が習いたいって言ったから習わしてくれて、
夜遅くまで内職をして買ってくれたピアノ、売れるわけない。


一生私の宝物なのだから。


もちろん、そんな事口が裂けても言わないけど。